発毛とお酒(アルコール)の関係

薄毛治療を専門的に行うクリニックでは、治療前の段階でまず、毎日のアルコール摂取量などをくわしく調べられることがあります。なぜ、発毛のプロセスにおいてアルコールの摂取量を把握し、厳密に管理することが必要なのでしょうか。また、普段からアルコールを飲みすぎると髪の毛にどのような影響が表れるのでしょう。発毛とアルコールの医学的な関係についてまとめました。

飲み過ぎると抜け毛につながる可能性がある

「酒は百薬の長」とも言われ、日本人の食文化とも非常になじみのある嗜好品として親しまれていますが、一方でアルコールの過剰摂取は抜け毛を悪化させてしまうと言われており、AGA治療専門のクリニックでは飲酒を制限しているところもあります。

アルコールが発毛効果を妨げると考えられているのは、ひとつには、アルコールの摂取によって髪の毛が育つサイクルが阻害されるためです。アルコールの分解には髪の毛の材料と同じ成分を消費する必要があり、お酒を大量に飲むとそれだけ髪の毛をつくる材料が枯渇することになっていくのです。

また、アルコールの摂りすぎによって肝機能が低下し、健康な毛髪を育てるために必要なホルモンの生産ができなくなることも薄毛が助長される一因であると考えられています。

ビールなど糖分を多く含むアルコールを日常的に飲むことによって過剰に蓄積した糖分によって皮脂が増え、頭皮の毛穴がよりいっそう詰まりやすくなってしまうとも言われています。

適切なアルコール量とは

アルコールの過剰摂取は薄毛を助長させる作用がありますが、適量の摂取を心がけていればむしろ発毛のサイクルを活性化し、AGAの進行を遅らせる効果があるとされています。目安の摂取量はお酒の種類によっても異なりますが、ビールの場合は500ミリリットルの缶ビールで1本、日本酒ならおよそ1合、ワインであればグラス1杯から2杯あたりが適量であるとされています。

日常の感覚で考えると、仕事終わりに缶ビールを1本、夕食が終わって日本酒やワインを1、2杯あたりがちょうどいい量であり、このくらいの量であれば毎日飲みつづけても体に悪い影響はないと考えられています。もともとお酒好きで、どうしても適量以上に飲みたくなってしまう場合にはノンアルコール飲料という選択肢もあります。

ただ、ビールなどはノンアルコールであっても糖分を多くふくんでおり、飲みすぎるとやはり薄毛を助長してしまうので注意しましょう。

発毛・育毛に効果がある飲み方は?

飲みすぎると肝機能が疲弊し、AGAなどを進行させますが、適量でおさえている分にはむしろ発毛効果を高めてくれることでも知られています。日本酒の熱燗には体を内側から温めてくれる効果があるとされており、酔わない程度の適量を夕食後などに毎日飲みつづけることで体内の新陳代謝を活発にしてくれる作用があります。

全身の新陳代謝が活性化されれば頭皮の毛穴にも栄養が行きわたりやすくなり、新しく健康な毛髪が育ちやすい土壌がととのえられていきます。同じアルコールでもビールには体を冷やす作用があり、なおかつ利尿作用によって必要な栄養分がどんどん排出されてしまいますので、お酒を飲みたいのであれば日本酒をメインにしましょう。

飲む以外にも、たとえば日本酒風呂などにゆっくりと浸かって体を温めるだけでも新陳代謝が活発になり、発毛効果が上がるという説があります。

まとめ

アルコールの過剰摂取は毛穴を詰まらせ、肝臓によけいな負担をかけ、薄毛の症状を進行させてしまう可能性があります。ただ、何事も適量が大切で、ビールなら500ミリリットルの缶ビール1本、日本酒なら1合あたりがちょうどいい摂取量とされています。飲み方を工夫することで新陳代謝が活発になり、薄毛を遅らせることができますので、まずは今の飲み方を見直してみましょう。